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那須資料ネット設立趣意書

  21世紀は災害の時代に入ったといわれます。今日私たちを取り巻く環境は大きく変化し、地震や台風・豪雨の被害が急増し、尊い人命が失われるとともに、地域の歴史文化資料(地域に残すべき資料)が散逸・滅失の危機にさらされています。
 災害時は、人命救助・生活再建が最優先されます。一方で、被災した地域の歴史文化資料に救済の手を差し伸べることも、地域が災害から復旧・復興するうえで重要なことだと考えます。私たちの代で、少しでも地域の歴史文化資料が失われることを避けたいのです。
 那須資料ネットは、私たち市民の手により活動を進め、資料の保全活動を通して、文化財への意識を醸成し、地域の歴史文化資料を次世代へ継承してゆきたいと考えます。活動拠点は、那須地区(那須塩原市・大田原市・那須町・那珂川町・那須烏山市)としますが、災害時にはその活動を栃木県内外に広げます。また、地域の研究団体や他の資料ネット等関連団体・機関との連携を図り、保全活動に取り組みます。
 災害時は、関連団体及び機関との情報共有を図り、被災情報の収集を行います。地域の各家々及び博物館等の諸機関が所有する資料が被災した場合、所蔵者・諸機関からの協力要請に応じて、救出・保全活動を行います。通常時においても、地域の歴史文化資料の所在調査・確認及び保全への啓発活動を行います。
 那須資料ネットは、小さな資料保全のボランティア団体でありますが、地域に根差し、市民とともに那須地区の歴史文化資料を守り、支える団体でありたいと願い、ここに那須資料ネットを設立します。

  令和2年10月2日

那須資料ネット
  設立発起人一同

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